~まえがき~
本当に過密スケジュールで発売まで漕ぎ着けた今作品。
ソロ活動のくせに、何一つ自分でしていない今作品。
せめてもの償いとして、ここに気持ちを綴ります。
セルフライナーノーツなんて、着ぐるみのファスナーを開けるようなものだ、なんて人ももしかしたらいるかもしれないけれど、僕個人としては、曲がよりよく聞こえてほしいな、という思いで綴ります。
2次元が3次元になるように。味に深みが出るように。ファスナーの下からはおっさんではなく水着のアイドルが出てくるように(?)。
ほんの少しづつですが、読んでみてください。
(文 / イダユウヤ)
■ 「ワンダラー」について
”1ドル(one daller)”と”彷徨う(wander)”という二つの意味を込めました。
が、”彷徨う”というのはお客さんからそういうふうに聞こえました、と言われて、それいいじゃん、となった言うなれば後付けです。
後乗せサクサクです。結構そんなもんです。
某ライブハウスに出演した際に、出演者みんな同じような歌ばっかりだな、と思って楽屋で書いた曲ですが、この曲にオリジナリティがあるかとかそんなことはいいじゃないか。
全然関係ないけど、ど○兵衛のかき揚げは、断固として先にいれて食べたい人です。2014月12月現在。
■ 「タイムマシンに乗ったなら」について
今作品のリード曲で、2014年の誕生日に書いた曲。
今年、親が生んでくれた年齢に自分がなったことがきっかけで、それとなく両親にむけて書いてみたんだけど、感謝の手紙みたいなものが出来てしまって、照れくさくて歌えないなと思ったので実はボツにしていた曲。
手紙みたいな曲は、手紙でいいんじゃないかなと思って。(まぁ手紙も出さなかったけど。)
ですが、ある時”もし当時の親と話が出来たなら”と思ったのがきっかけになり、歌詞を全部書き直したことでなんとか歌にすることが出来ました。
後輩にそのエピソードを話したら「ドラ○もんみたいっすね」って言われて、はっとしてしまったんだけどパクってませんからね。
でも確かにそんな映画あったよな。
嗚呼、、、オリジナリティが欲しい。
■ 「君が嫌い」について
この曲のモデルは何人かいる(言えない)のだけど、そのうちの一人がこの曲が良いって言ってくれてなんだか嬉しかったな。
自分でもよくわからないのだけど、初対面の印象が悪い人ほど仲良くなる、というのが、生きてきて気付いたことの一つ。
「好きの反対は嫌いじゃなくて興味が無い」とかどこかで聞いたことのあるセリフのように、「愛情とは裏返しに出すもの」と言っていた某CMのように、そんな表裏一体な気持ちを綴った歌なので、モデルにしてしまった皆さんのことが嫌いだから作ったわけじゃないです。そういうんじゃないです。はい。
これだけ嫌いって言えば、逆の意味で聞こえるんじゃないかなって思って作りました。
そう聞こえたなら嬉しいな。そう聞こえなかったら、聞こえるまで歌わせてください。
■ 「スクランブル」について
都会人でもないから都会人ぶるつもりはないけれど、それでもなんとなく地元の人たちと話が合わなくなっていくんだなぁと思うことがあって。こんな生活しているから当然か。
昔のように共通の話題はもうなかなか見つからないし、探すことすらもしかしたらいらないのかもしれない。それぞれの世界があって、それぞれの未来があるのだからそれでいい、のだけれど、このモヤモヤしたモノはなんだろうな、という気持ちを書きました。
ちなみに僕なりの東京の曲です。上手く言えないんですが、歌詞に出てくるように「混ざらず交わる」イメージ。そんな東京がだんだん居心地も良くなってきました。つっても未だ思いっきり埼玉住まいだけどな。
余談ですが、地元に帰ると必ず言う”都会っぽい台詞”は、「あ~スタバ飲みてぇ~↑↑」です。ことごとく嫌われます。嫌われますし、未だ埼玉住まいですごめんなさい。
■ 「POP SONG」について
歌詞のとおり、僕にとってのポップソングとは?がテーマ。
「ポップ=大衆性」すらそんなにピンとこない答えのような気もするし、ちょっと曖昧な気がするんですね。自分ではポップミュージックを書いているつもりなので、ポップソングについて本気出して考えてみた。
結論だけ書くと、「根っこの部分ということ」と「ちょっと都合のいいもの」のような気がしました。
一つ目は察してもらえばわかると思います。後者のことを綴るならば、歌詞にして歌うとどんな悪口も歯の浮くような甘い台詞も、それなりに形を変えて正しく(?)聞こえてしまうなぁと思って。なんかそれってちょっと危険な気もしたから、言うべきことはしっかり書かなきゃいけないなって改めて思ったりします。。
この中では一番古い曲で、topazになってすぐくらいに作った曲なんですが、後半部分をガッツリ変えて作り直しました。最後の曲にしたのは最後の歌詞が気に入ったからです。最近はあんまり歌ってないけどこれを機にまた聞いてもらいたいなと思っています。
―――special thanks.
カメラマン:久保ちゃん
レコーディング:木村さん
アートワーク:Novkovsky(shapherd)
映像編集:新井くん
グッズ製作:新井さん
撮影協力:埼玉県深谷市、モンテリーノ、イダ家の両親
熊谷モルタルレコード山さん、新代田crossing、ツアーを受け入れてくれた各地のライブハウス、企画に出演してくれる方々、企画をしてくれたアナタやあなた、そこに来てくれる貴方
ソロなのに、これだけの人に関わってもらって何とか形になりました。
逆に言えば、これだけの人に関わってもらわないと何もできません。
本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。1杯ずつ奢ります。これが売れたら。